栄養に詳しい方、お願いします。(カロテンと野菜350g)
厚生労働省から、野菜を350グラム(緑黄色野菜120g+淡色野菜230g)を摂取されたい、みたいな基準があったと思います。
緑黄色野菜120グラムとは、どのくらいのカロテンのことでしょうか?
つまり、どれだけのカロテンを摂れば、緑黄色野菜120gを達成したと同じことでしょうか?
というのも、理由あってがん予防のためにカロテンを摂りたいのですが、緑黄色野菜と一口に言ってもカロテン含有量はピンキリです。
カロテン含有量が多い野菜なら、120グラム以下でもカロテン面では目標摂取量に達することができるかもしれません。
逆に、含有量が少ない野菜だと、120グラムでも不十分なのでは?と思います。
緑黄色野菜の重量ではなく、カロテン含有量で緑黄色野菜の食べる量を考えたいので、どうぞお教えください。
カロテンが多い緑黄色野菜
人参9100、しそ11000、モロヘイヤ10000、・・・
カロテンが少ない緑黄色野菜
黄ピーマン200、トマト540、ピーマン400、・・・
五訂増補 日本食品標準成分表
食品成分ランキング (100位まで出せます)
http://fooddb.jp/ranking/ranking.html
■β-カロテン : Best 20 (100gあたり)
1位 38,000 μg …… 藻類/あまのり/ほしのり
2位 30,000 μg …… 藻類/まつも/素干し
3位 29,000 μg …… 藻類/あまのり/味付けのり
4位 28,000 μg …… 調味料及び香辛料類/パセリ/乾
5位 25,000 μg …… 藻類/あまのり/焼きのり
6位 25,000 μg …… 藻類/いわのり/素干し
7位 16,000 μg …… 藻類/あおのり/素干し
8位 14,000 μg …… 野菜類/とうがらし/果実、乾
9位 11,000 μg …… 野菜類/しそ/葉、生
10位 10,000 μg …… 野菜類/モロヘイヤ/茎葉、生
11位 8,500 μg …… 藻類/ひとえぐさ/素干し
12位 8,400 μg …… 藻類/わかめ/乾燥わかめ/板わかめ
13位 8,300 μg …… 野菜類/(にんじん類)/にんじん/根、冷凍
14位 7,700 μg …… 野菜類/(にんじん類)/にんじん/根、皮つき、生
15位 7,700 μg …… 藻類/わかめ/乾燥わかめ/素干し
16位 7,600 μg …… 野菜類/(にんじん類)/にんじん/根、皮つき、ゆで
17位 7,600 μg …… 調味料及び香辛料類/チリパウダー
18位 7,500 μg …… 野菜類/(にんじん類)/にんじん/根、皮むき、ゆで
19位 7,400 μg …… 野菜類/パセリ/葉、生
20位 7,200 μg …… 調味料及び香辛料類/とうがらし/粉
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にんじんを100g食べるのは容易ですが、干し海苔や赤唐辛子粉を100g食べるのは少し気合を要するでしょう。
また、β‒カロテンの吸収率は、β‒カロテンを含む食材の種類や量、一緒に調理される食材、調理法、摂取する人の栄養状態や健康状態、遺伝的背景などによって、3%以下から96%まで大きく異なるという事実があります。
■「日本人の食事摂取基準(2010年版)」 (厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/sessyu-kijun.html
β‒カロテン単体の必要量・推奨量ではなく、α‒カロテンや、動物性食品に多く含まれるレチノールなどを含む、ビタミンA全体としての必要量・推奨量を、「レチノール当量(μgRE)」として提示しています。
レチノール当量(μgRE)
= レチノール(μg)
+ β‒カロテン(μg)×1/12
+ α‒カロテン(μg)×1/24
+ β‒クリプトキサンチン(μg)×1/24
+ その他のプロビタミンAカロテノイド(μg)×1/24
ビタミンAの推定平均必要量: 9.3μgRE/kg体重/日
・男性18歳以上の必要量: 550~600μgRE/日
・女性18歳以上の必要量: 450~500μgRE/日
・推奨量は、各1.4倍。
いずれにしても、食品の特定成分に特別な効果を期待して、特定の食品だけを多く摂取することは、食生活のバランスを崩すもとになります。
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■ビタミンA解説(抜粋) (国立健康・栄養研究所)
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail171.html
E.ビタミンA不足の問題
ビタミンA不足による影響は?
ビタミンA不足の一番の問題は視覚障害です。ビタミンAが不足すると目の角膜や粘膜がダメージを受け、症状が悪化すると視力が落ち、失明する場合もあります。
ビタミンA不足の状況
発展途上国では、年間約50万人もの子供達がビタミンA不足により失明しています。このような状況は、ビタミンA投与によって改善されます。
ビタミンA不足はどのように起こるか?
脂肪便症や胆道系障害などの脂質吸収不良、たんぱく質欠乏症、エネルギー欠乏症などにより、ビタミンA欠乏症が起こることがあります。また、過度のアルコール摂取は、貯蔵されているビタミンAを消耗します。しかし、健康な人は体内にレチノイドを十分貯蔵しているため、不足する危険性はほとんどありません。
F.ビタミンA過剰摂取のリスク
ビタミンAは脂溶性のため、摂り過ぎると体内に蓄積されます。過剰摂取により様々な健康被害を引き起こす恐れがあります。
ビタミンA過剰摂取のリスク
(ビタミンAを短期間に過剰摂取した時)
ビタミンAを急激に過剰摂取すると、ビタミンA過剰症があらわれます。大人では短期間に150,000μg以上の摂取で起こると報告されています。
主な症状は・・・・吐き気・頭痛・脳脊髄液の上昇・めまい・目のかすみ・筋肉協調運動傷害(4)(21)(22)
(ビタミンAを長期間に過剰摂取した時)
長期摂取によるビタミンAの毒性は、数ヶ月または数年もの間3,000μg/日以上の量のビタミンAを摂取した時に起こることが報告されています。
主な症状は・・・・中枢神経系への影響・肝臓の異常・骨や皮膚の変化
(子供がビタミンAを過剰摂取した時)
子供のビタミンA過剰摂取は、ビタミンAを5,500-6,700μg/日投与した時に起こると報告されています。
主な症状は・・・・頭蓋内や骨格の異常
(妊婦がビタミンAを過剰摂取した時)
妊婦がビタミンAを7,800μg/日以上摂取すると、胎児に奇形を起こす可能性が高くなると報告されています。ビタミンAを多く含む食品(レバーなど)を1回程度食べたような条件では、この過剰摂取による影響をそれほど心配する必要はありません。
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